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Windows 11でS3スタンバイできない問題の解決方法
Windows11ではモダンスタンバイという機能がデフォルトとなっており従来のS3が無効になっている。
このデフォルトのスリープはモダンスタンバイ「S0 低電力アイドル」と呼ばれるもので、消費電力は起動時のアイドルと変わらず20~50Wも消費してしまう。
更にモダンスタンバイ(S0 低電力アイドル)ではネットワークからは切断されておりリモート接続もWOLでの復帰すらできない。
一方、モダンではない従来のS3スタンバイ時の消費電力は1W以下であり、WOLで遠隔復帰が可能
対処方法:S0 低電力アイドル」を無効化することでS3を有効化することが可能になる
以下はその手順
コマンドプロンプトを起動して以下のコマンドを入力してエンター
powercfg -a
スリープ状態がスタンバイ (S0 低電力アイドル)となっているのを確認する
スタートメニューもしくは Win+R で 「 regedit 」と入力してレジストリエディタを起動
以下のフォルダに移動する
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power
Powerフォルダを選択した状態で右パネルの適当な所で右クリック、追加で「 DWORD 値 (32-bit)」を追加する。Value name は PlatformAoAcOverride。値は0のままなので何も変更せずOKを押す。
レジストリエディタを閉じて、OSを再起動する。
コマンドプロンプトを起動して以下のコマンドを入力してエンター
powercfg -a
「以下のスリープ状態がこのシステムで利用可能です」でスタンバイ(S3)となっていることを確認する
ちなみにこのPCでは powercfg /h off で休止もハイブリッドスリープも無効にしている。
参考
ASCII.jp:Modern Standby対応PCでバッテリーアイコンをクリックすると表示されるスライダーの謎
以前のPC(非Modern Standby)は、スリープにACPIのS3を利用している。S3は、メモリーとCPUの状態維持に必要な最小限の電源状態してPCを停止させている。これに対して「S0低電力アイドル」は、PCの多くの部分の電力は切るものの、CPUは消費電力の低いアイドル状態として完全には停止させない。ネットワークからのパケット受信などで割り込みが起こると、一時的に復帰してこれを処理できる。大半の時間は低電力状態に留まるため、バッテリー消費が抑えられ、従来型のスリープとは見た目は変わらない。
原則メーカーのインストールオプションであり、購入後にModern Standbyを有効、無効に切り替えることはかなり困難で一般ユーザーには不可能といってもいい。ちなみにMicrosoftのドキュメントにも以下の記述がある。
Disable Modern Standby
https://winaero.com/how-to-disable-modern-standby-in-windows-11-and-windows-10/
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Comments (2)
文中にValuenameに一切言及なくてワロタ
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